浅村選手、炭谷選手共にFA権を行使される懸念があります。フロントもFA阻止に動いてくれているのかが不透明です。もう一度、FA動向を整理したいと思います。まずは浅村選手です。

昨年の複数年契約を固辞して、2.1億円の単年契約を結んだ時点で、大半のファンの方はFAの二文字が頭によぎったと思います。FA目前の選手にこの金額での複数年は無理です。安すぎでした。ドラフト情報などを見ても、FA前提で考えられている危険もあります。

一番最初に調査報道が流れたのがオリックスだったと記憶しています。昨年も大和選手の獲得に動くなど、センターラインの強化には動いています。セカンド補強、左の吉田正尚選手に次ぐ右の大砲獲得の観点から見ても、浅村選手は最大の補強ポイントになります。さらに裏切り者の中島が来年も契約するとの情報があったので、浅村選手への手招きも整いつつあります。

しかし、ここに来て西投手がFA権行使かそれともポスティングでメジャー挑戦するのか分かりませんが、西投手が流出する危険が出てきました。今年のFA市場の投手の目玉は西投手が筆頭です。金子千尋投手の衰えや山岡投手が2年目の壁にぶち当たったりする中で、負け越したとは言えチーム唯一の二桁勝利を達成した投手を簡単には手放せないはずです。最優先事項は西投手の流出阻止になると思うので、若干ながらFA戦線から後退したと思います。それでも浅村選手の移籍先の候補には変わりないです。

その次は阪神だった気もします。セカンドには上本選手がいましたが、ミスが多いことに加えて怪我も多い(今年も怪我で長期離脱)ため、金本政権からの評価はそこまで高くない感じではありました。大和選手のDeNAでの活動を見たら、FAしたくなる気持ちにもなります。阪神もオリックス同様にセンターラインの強化、右の大砲獲得、さらに大阪桐蔭出身ということを考えても獲得の可能性はかなりありました。

しかし、セリーグで最下位となった金本監督は責任を取らされて、半ば解任同然の辞任。コーチ陣も予定していたものがほぼ白紙となり、まずは新監督就任から決めないといけない始末。FAどころではないですね。争奪戦必須となる浅村選手の獲得に準備する時間がないので、この時点で遅れを取ることになると思います。現実的には上本選手に残留してもらって、新外国人獲得に力を入れる形になると思います。西投手の獲得情報も流れていたので、浅村選手に関しては諦め始めたとも思えます。

巨人に関しては、浅村選手よりも丸選手に動くのではないかと思います。セカンドに関しては吉川選手や田中俊太選手が頭角を現すなど、生え抜きを期待するファンから見ると外様の選手がポジションを埋めるなという話になります。外野ですと、長野選手に衰えが見え始め、亀井選手も来年は37歳、補強した陽岱鋼選手やゲレーロ選手も期待外れの結果なので、外野手補強が理にかなっています。

右打者は坂本選手や岡本選手、長野選手にゲレーロ選手や陽岱鋼選手もいる一方で、左打者はせいぜい亀井選手ぐらいです。阿部選手ももうスタメンでフル出場は無理なので、左打者が手薄な観点から見ても、丸選手の獲得の方が可能性は高いです。場合によっては角中選手獲得に方針転換もあります。

楽天は先日浅村選手と炭谷選手のダブル強奪の可能性が報道されていました。ここに関しては新GMの石井一久氏の意向がどれだけ反映されているかという話になります。

今年のコーチ人事を見ていても、平石監督の意向はガン無視で、石井一久氏が個人的に呼び寄せた人物ばかりで構成される形になりそうです。いわゆるフロント主導のコーチ人事というやつです。

楽天と言えば三木谷オーナーの現場介入問題でコーチが辞めたりと色々ありますが、石井一久氏はそれ以上にあからさまに現場介入を行なっています。正直言って、伊藤智仁コーチなんかはヤクルトの小川投手をクローザーに指名して大失敗した張本人です。西武では土肥コーチがカスティーヨ投手をクローザー起用して失敗しましたが、それとほぼ一緒です。要するにコーチとしての能力にはかなり疑問に思います。それでも招聘したということは、完全に石井一久氏の意向が反映されているということです。

つまりは、浅村選手と炭谷選手に関しても石井一久氏がどれだけ欲しがっているかになると思います。右の大砲という観点では、一番結果を残したと言えるのがウィーラー選手と今江選手ぐらいです。若手もまだまだ育たずにアマダーに至ってはドーピングというとんでもない野蛮な行為に走ったりと、打に関してはほぼ壊滅状態です。補強ポイントとしては合致しています。

後は石井一久氏と浅村選手との仲がどれくらい良いのかという話です。岸投手や菊池雄星投手との仲の良さはよく聞きますが、浅村選手との話は聞いたことがないです。もし知っているという方がいれば情報提供をお願いします。

そしてソフトバンク。右の大砲は欲しいところですが、セカンドには牧原選手が覚醒間近まで来ています。内川選手の衰えが顕著になってきたので、ファースト起用での獲得もなくはないですが、それだとやや勿体ないことと人的補償を嫌うところのある球団なので、ここも見送る可能性があります。仮にFAに参戦した場合、金銭などの条件面ではダントツで優位に立ちます。

他球団も補強ポイントのところもありますが、浅村選手の場合は最低3年+4億円以上は出さないといけないので、それ以外の球団の獲得はないと見ます。

以上の観点から、こう予想します。

個人的理想:FA権行使の上で残留

移籍の場合(移籍先の予想)

◎:楽天、オリックス

◯:ソフトバンク

△:巨人、阪神

もし本当にフロントが現時点で何にも交渉の話をしていないのであれば、FA宣言はまず間違いないでしょう。既に浅村選手に接触している球団もあると思います。楽天なんかは本当に裏で動いている可能性もあるので、かなり不気味です。今年のフロントの活躍には多大な拍手を送りたい一方で、毎年のFA問題に対する反省のなさにはガッカリしています。今年も同じ過ちを繰り返すかもしれません。

よければポチっとひと押しお願いします！