ライオンズファンの野球観戦日記

主に西武ライオンズの試合の感想を中心に書いていきます!宜しくお願いします!

2024新加入選手 背番号34 甲斐野央




【2023成績】

46試合 防御率2.53 3勝1敗8H11HP2S 勝率.666 42.2回 33被安打 2被本塁打 39奪三振 奪三振率8.23 13与四球 2与死球 12失点 12自責点 被打率.219 K/BB3.00 WHIP1.08



年俸:4000万




【入団までの流れ】

東洋大のリリーフエースとして活躍、侍ジャパン大学日本代表でもクローザーとして活躍して胴上げ投手など大学時代に輝かしい成績を残し、18年ドラフト1位指名でソフトバンクに入団します。1年目からリリーフ陣の柱として65試合登板、26H8Sを記録する活躍を見せました。特に東京ドームで9回2アウト3塁の場面で森選手との死闘を見せたのは両チームのファン共に印象深いシーンとして記憶されているのではないかと思います。


しかし、1年目から投げまくった結果後半戦にガタがきてしまい防御率4.14に低迷、20年春季キャンプ中に靭帯の一部を損傷してPRP療法を選択、この年は1軍登板0に終わり、12月には右肘関節の手術もするなど怪我に苦しむ形になります。その後21年に実戦復帰しますが22試合登板、防御率4.35と復活に向けての道のりは簡単にはいきませんでした。それでもめげずに制球難の課題に取り組みながら、22年に160km計測するなど徐々に復調の兆しが見え始めて昨年は準勝ちパターンとしてそこそこの成績を残してソフトバンクとしては今年勝ちパターンの一角として期待されているのかなと思っていました。


そんな甲斐野投手の野球人生に待ったをかける出来事が起きてしまいます。山川穂高の人的補償で当初ライオンズはプロテクト外の和田投手を獲得する方向へ決定、これをソフトバンクに伝えたところ日刊情報が漏れてソフトバンクファンの大バッシングが起き、その途中の過程は諸説あるのでどれが正しいのかは不明ですが、確定したこととしてはソフトバンクフロントがライオンズフロントに泣き付き、結果として和田投手を守るために甲斐野投手が犠牲になるという前代未聞の人的補償が成立する形になってしまい、ライオンズへ移籍することになりました。




【選手能力】

ストレート、フォーク、スライダーを使う本格派右腕です。そのストレートは最速160km、平均球速155.3kmとNPBでもトップクラスのスピードボールを誇ります。変化球の空振り率は高く、特にフォークは被打率.167、空振り率26.26%と決め球として大きな武器になっています。K/BB3.00、WHIP1.08と指標も良く、課題の制球難も克服しつつあります。ベルーナドームでも4試合無失点と球場との相性の良さもあります。怪我の影響で伸び悩みがありましたが、元々のポテンシャルはドラ1だけあって非常に楽しみなものがあり、怪我を克服して少しずつ上昇気流が見えた中で今年への期待値は高まると思います。


懸念点は2つ、最も懸念すべきは怪我の再発です。工藤政権時の酷使でダメになった過去があり、ライオンズでもフル出場したとしても60試合登板とかは避けるべきだと思います。いかんせんライオンズの人的補償選びは基本ハズレ傾向が多く、直前の人的補償で張投手が肩爆弾を起爆して長期離脱の結果1軍登板5試合、1年で戦力外通告というとんでもない地雷を踏みました。このトラウマがあるだけに甲斐野投手も怪我でダメにならないかという不安が拭いきれません。


2つ目はあまり注目されてないですが、「ビハインドエース」という点です。個人的には地味に気になる部分です。これだけの指標の良さなら防御率1点台も狙えそうですが、昨年の防御率は2点台半ばです。実際対戦しててもオスナ投手や藤井投手ほどの絶望感はなく、甲斐野投手なら1点は取れるのではないかという感じではありました。ストレート被打率.250、空振り率6.36%とスピードボールに対してストレートの成績は悪いです。おそらく球速ほどの回転数がないからかもしれませんが、防御率1点台を目指すとなると、ストレートの球速よりも回転数上げてノビを強化して、ストレート勝負で空振りが取れるようになるかが鍵になると思います。







【今季に向けて】

当然リリーフエースとして期待されていますが、まずはしっかりチームに馴染んでくれることですかね。急遽の移籍で準備や心構えも大変でしょうから、春季キャンプで焦って怪我や調整ミスせずにしてもらいたいです。その上でライオンズの勝ちパターンとして活躍してくれればこの人的補償は大成功と言えるでしょう。同期に松本航投手や同郷で田村投手がいるなど、この3人の継投で勝って3人のお立ち台が見れたら嬉しいかなと思います。


人的補償に至るまでは勿論、その後もフロントからzoom通達、和田投手「人的補償の件は考えたくない(甲斐野投手へはノーコメント)」、王会長「甲斐野っていう選手が指名された(中略)、頑張ってくれとしか言いようがない」、、、ソフトバンクフロントの醜態が顕になる中で、甲斐野投手の扱いがあまりにも杜撰で可哀想でしかないです。そんな中で人的補償移籍を知らされて当初は涙を流しながらも、次の日にはライオンのバンドを巻いて練習に挑み、コメントではソフトバンクファンへの感謝とライオンズファンへの挨拶をしてくれた甲斐野投手には心の底から野球選手として応援したいと思います。




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