ライオンズファンの野球観戦日記

主に西武ライオンズの試合の感想を中心に書いていきます!宜しくお願いします!

今年に関しては仕事をしている西武フロント陣

西武ライオンズのフロントといえば、とにかく「遅い・手抜き・やる気なし」と負の3本柱でした。遅いとはFA選手への交渉やコーチ人事、さらには2軍寮の改修工事になど動き全てです。手抜きは金をかけずに物事を済ませようとする安上がりな行動です。昨年から今年のコーチ人事で2軍投手コーチしか変わっていないことが顕著でした。やる気なしは現西武ライオンズオーナーの後藤高志オーナーです。ソフトバンクの孫正義オーナーや楽天の三木谷オーナーと比べれば差は歴然としています。2人とも手法は違いますが、お金をかけて積極的に補強を行っています。この2人からはチーム愛を感じますが、後藤オーナーは毎年補強すると言ってはロクな補強もせずに、何事もなかったかのように翌年も同じく補強すると言います。今年も野上、牧田投手、シュリッター投手と主力投手が3人も抜けていたのに、当初の補強は実力未知数のカスティーヨ投手とワグナー投手、野上の人的補償で高木勇人投手、岡本洋介投手を放出して阪神から榎田投手をトレードで獲得しただけでした。これのどこが補強しましたというレベルなのか説明してくれと思いました。



ところがです。そんなフロントが今年は大活躍しています。昨年までとは打って変わったかのような働きぶりを見せています。



まず、シーズン途中の補強が積極的です。5月にBCリーグからヒース投手、補強ギリギリの7月に中日から小川投手とレッドソックスからマーティン投手を獲得しました。シーズン途中に3人の投手も獲得しています。こんなことありましたっけ?昨年なんかファイフ投手しか補強してくれなかったフロントがです。これには私も驚きました。



そして、1番は新戦力が活躍していることです。まず榎田投手ですが、阪神ではほとんど音沙汰なしだったのに、西武では既に8勝をあげています。この時点で菊池雄星投手しかいなかった左腕先発投手問題が一気に解決されました。野上の人的補償で獲得した高木勇人投手ですが、まだ1勝しか出来ていません。しかし、これにはオープン戦で先発で準備していたのに開幕直前で中継ぎに回した土肥コーチの責任が大きいです。個人的に高木勇人投手を人的補償で獲得出来るとは思っていませんでした。ポテンシャルはもっと高い投手だと思うので、来季以降の活躍に期待したいと思います。野上の穴も多和田投手が十分に埋めてくれたので何にも問題ないです。西武にとって野上なんか完全に空気と化しています。

そして、今年は外国人選手も活躍しています。昨年の4月から駐米スカウトに末吉英則氏が就任したらしいですが、この人が外国人選手の獲得に本格的に関わってから初年度でそれなりの変化が見られました。カスティーヨ投手は先発として5勝(+中継ぎで打たれて2勝)、ワグナー投手は中継ぎで9Hあげています。ともに防御率4点台ではありますが、この2人に全く期待していなかった私としては及第点評価だと思います。昨年までのガルセス投手、ファイフ投手、キャンディラリオ投手と比べたら数段マシです。いかに昨年までの駐米スカウトだったケビン・ホッジス氏の見る目がなかったかがこの1年ではっきりしました。

そして途中加入の選手も活躍しています。ヒース投手は高い奪三振能力を発揮して、今では新守護神として大活躍です。ヒース投手がいなかったら今頃首位には立っていなかったと思います。そしてマーティン投手。この投手も個人的には期待しています。変化球ではストレートと同じフォームから投げられるチェンジアップが武器となりそうです。ストレートも早く奪三振能力もありそうなので、ワグナー投手よりは期待出来ると思います。小川投手はまだ2軍ですが、齋藤投手や武隈投手に限界が見えつつあるので、そろそろ出番が来ると思います。



ここまで振り返ると、ヒース投手と榎田投手は文句なしの合格点、カスティーヨ投手とワグナー投手は及第点、マーティン投手はこれから期待といった形です。ここまで補強が当たった年も珍しいと思います。



個人的には、フロント陣営が勝つための戦力とは言い難い松井稼頭央選手や前半戦はおすわり君でしかなかった中村選手など、勝利よりも営業重視の1軍起用を求めていたことは大きなマイナス点ですが、今年の補強に関して暫定ではありますが、合格点を出していいと思います。あくまで「今年は」です。



しかし、褒めてばかりではいけません。まず、補強が当たったのはまぐれです。シーズン前の時点では流出した選手の実績と獲得した選手の実力が全く釣り合ってなく、完全に運任せな状況でした。宝くじで当たりを引くかハズレを引くかと同じ感覚です。宝くじは永遠に引いていればいつか当たりますが、西武の補強も毎年ハズレばっかりで、偶然今年が当たったと見たほうが良いと思います。

それに、今年これだけ補強に動いていることは優勝がかかっているからですが、来年からはまた「遅い・手抜き・やる気なし」のフロントが戻ってくるかもしれません。毎年優勝しろとは言いませんが、今年優勝したらオフシーズンには毎年恒例のFA宣言が待ち構えています。このままいくと炭谷選手と浅村選手のFA宣言、さらに菊池雄星投手のポスティングによるメジャー移籍もあります。今年優勝したらフロントは5年は優勝しなくていいやみたいな感覚になる可能性が高いので、あくまでも今年だけの視点で評価するべきだと思います。




今年優勝出来たらフロントの活躍は評価しなければいけませんが、今年優勝したからまた手抜きフロントに戻るのだけは勘弁してほしいです。それに、今年優勝出来なかったらまた最低5年は優勝出来ないかもしれません。冷静に考えてみると、今年は優勝するための千載一遇のチャンスが訪れていることを再確認し始めました。




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