ライオンズファンの野球観戦日記

主に西武ライオンズの試合の感想を中心に書いていきます!宜しくお願いします!

辻政権の6年間を簡単に振り返る

前々から言っていた辻政権の6年間を振り返る企画です。しかし個人的に2月の国試に向けた勉強がなかなかに切羽詰まっていて、ブログに時間を使う時間が限られていて、本当は前後編に分けて行いたかった企画をひとまとめに簡略化することにしました。なので当初の予定と変わってしまったことに関しては申し訳ございません。


簡単にまとめるので、6年間で良かった点(主に最初3年間)と悪かった点(後半3年間)をまとめて見ていきます。




【良かった点(主に最初3年間)】

・弱いチームを立て直す再建請負人

3年間良かった点を要するに言えば、弱いチームを立て直す力に長けていだと思います。ですから立浪政権でボロボロになった中日なんか次の監督に辻政権発足なんかかなり理にかなっていると思います。当然辻監督にはフロントに残ってもらいたいですが、仮に中日監督のオファーが来たら本人のやる気次第ですが、球団としては断らずに本人のやる気があるなら送り出していいと思います。



・コア4を始めとした山賊打線の形成と我慢強い選手起用

辻政権になってから圧倒的な打線で打たれても打ち返す大胆な野球で得点力で打ち勝ちました。特に辻チルドレンと言われる外崎選手、源田選手、山川選手、森選手と今年までいた「コア4」は良くも悪くも最後まで辻政権を牽引する存在でした。


山賊打線形成にあたって、辻監督は新しい選手の育成を始めます。それにあたって特定の選手を我慢強く起用していきました。これは後半に辻発彦愛人采配として悪い方向に流れますが、前半に関しては外崎選手を我慢強く起用したことでチームの中心選手に成長させ、山川選手も1年間4番を任せたことで4番でホームラン王とMVPのタイトル二冠に輝かせました。源田選手も開幕してすぐに2番起用にして、秋山選手の後ろを打たせることで細かい配球を勉強させて、守備だけじゃない選手として完成させることに成功しました。山賊打線形成は辻監督の我慢強さがあったからこそです。




・守備ポジションを固定した

田邊政権でダメだったのが、守備ポジションのたらい回しです。森選手を捕手と外野手で使い回して金子侑司選手も内外野でぶっつけ本番のサード起用、ショートも固定選手がおらずに「所沢遊撃隊」として、守備力のへったくれもないザル守備野球で酷いザマでした。


それを見直したのが辻監督でした。森選手はキャッチャー一本、金子侑司選手も外野固定にしてショートは1年間通して源田選手に任せて守備ポジションをある程度固定させました。結果として守備のたらい回しがなくなり選手も守備の負担が減って、センターラインの固定と打線強化につながりました。辻監督は新しい守備ポジションを任せるにしても事前に準備期間を設けるので、ぶっつけ本番のサード起用とかとんでもない起用法をなくしたのは良かった点だと思います。



・6年目でようやく投手力改善に目処が立った

これは辻監督よりも豊田コーチと青木コーチの力が大きいですが、長らく投手防御率ダントツのワースト続きで「俺達」などネタに溢れた投手陣ですが、今年は前半戦から1点差を守り切る投手継投で、チーム防御率1位を記録しました。6年という長い年月をかけましたが、松井政権への手土産を残すことが出来たのは大きかったのではないかと思います。




・選手との距離感

これは後半になってぬるま湯体質になってしまいましたが、前半においては選手と向き合う姿勢はチーム作りに良い方向に向かったと思います。個人的に印象に残っているのは、後半戦開幕戦を任せたい多和田投手がソフトバンク戦で大炎上した試合で、降板後に辻監督が面と向かって多和田投手と試合中に話し合っていた場面です。思い返すと後半こう言った場面がなかったのが残念でしたが、こんな感じで選手と向き合って主力選手の自覚形成を促したのは田邊政権には絶対にない姿でした。


辻監督は意外にもジョークの通用する監督で、今年で言えば「劇団獅子」として試合直前のビジョンで辻監督の周囲で山田遥楓選手や山野辺選手がポーズを取るのがお決まりになっていました。途中で山田遥楓選手が文春砲で1軍登録がなくなり劇団獅子が終わったかに思いましたが、最後の最後に辻政権全員集合のサプライズがありました。あれは辻監督が1年間劇団獅子を牽引した山田遥楓選手へのメッセージとも言えると思います。こういった形で選手との距離感を近づけて選手がやりやすい環境作りをしたのは辻政権を象徴していた部分だと思います。





【悪かった点(主に後半3年間)】

・辻発彦愛人采配に溺れた

山賊打線形成してから浅村選手と秋山選手の流出、さらにコア4で山川選手と森選手が年によって不調に陥り、外崎選手に関しては後半3年間は全部打撃不振に陥り、山賊打線はこの3年間で崩壊となりました。当然ながら6年という年月は短いものではなく、選手も年を重ねるわけなので、次世代の選手を育てないといけません。


しかし、この事態に対する辻監督の答えが「辻発彦愛人采配」でした。前半良かった我慢強い采配が、後半3年間は明らかに絶不調の選手や実力のない選手の贔屓采配の連発として、ファンからの采配批判や山賊打線の弱体化に繋げてしまいました。愛人采配の代表格といえば木村選手、昨年なら金子侑司選手で今年は前半戦山野辺選手、後半戦若林選手と西川選手です。ドラフトで野手の人材不足があったにしても、辻監督も次世代の選手を育てようとする覚悟が微塵も感じられない采配にはガッカリしました。




・1,2軍の連携が悪すぎる

辻発彦愛人采配に繋がりますが、実力のない選手の固定起用をするせいで、2軍から好調の選手を1軍昇格させることなく終わります。今年だと高木選手、昨年なら終盤の西川選手なんかはなぜ1軍のチャンスを与えないのかと疑問に思う1軍登録が多いです。呉選手と愛斗選手は怪我人続出の中で仕方なく上げてチャンスを掴んだので、本当に辻監督(と松井監督)が連携して抜擢した選手というのが、後半3年間はいませんね。この1,2軍の連携の悪さはとにかく気になるところでした。




・無策すぎて短期決戦に滅法弱かった

短期決戦の弱さはCS9連敗という不名誉な記録を残して幕を閉じました。理由は簡単で短期決戦という一戦も落とせない試合なのに143試合のシーズン中の1試合みたいな戦い方をするからです。結果として不調な選手を変えられない、交代するタイミングがあまりにも遅すぎるなど短期決戦で采配負けを連発しての9連敗です。短期決戦に関しては辻監督では絶対に勝てないというのはこの6年間ではっきりしたことだと思います。




・距離感が近すぎてミスに対して甘すぎた

辻監督は選手との距離感は近い監督だと思います。選手としてはやりやすい環境でしたが、結果としてミスに対して寛大になりすぎて、今年の走攻守でのミス連発となり、ぬるま湯体質を作ってしまいました。特にあり得ないミスをした選手に懲罰交代なしで最後まで試合出場させているのは現場監督としてどうなのかと思います。力があっても雑なミスが多い選手がたくさんいましたが、ここは辻監督がもう少しミスに厳しく指導してほしかったと思うところです。





簡単にまとめるとこんな感じですかね。後半3年間は不満タラタラなことばかり言っていた印象でしたが、前半3年間の功績は間違いないものだと思っています。辻監督6年間お疲れ様でした。





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