まずライオンズはここまで外崎選手、山川選手、栗山選手、ブランドン選手が開幕してから怪我や体調不良で戦線離脱となりました。さらに開幕前の時点で中継ぎでは森脇投手、小川投手が未だに2軍で投げておらず、そして2軍では榎田投手が2軍戦で緊急降板、高木選手も2軍で負傷疑惑が出ています。

ここまで怪我人が出たら今年は日本ハムと最下位争いでもしているのだろうと思いますが、蓋を開けたらまさかの首位です。ここまで8試合で1敗しかしていません。

なぜ首位にいるのかと考えると、まず対戦相手に恵まれているのもあります。ソフトバンク3連勝はソフトバンク打線の不調も大きく、グラシアル選手以外誰も打てない状態でした。井上投手が打たれてから柳田選手が目を覚ましはじめましたが、その前の1,2番が出塁出来ず、グラシアル選手以降も栗原選手が打っているぐらいです。松田選手の後継者争いもリチャード選手、野村選手も2軍で低打率に苦しんでいます。

既に小久保コーチポンコツ説が流れ始めていますが、それはまだ時期尚早でそれを評価するのはこれからです。昨年もソフトバンクは開幕スタートは上手くいきませんでしたが結果はリーグ優勝&日本一です。ただ、個人的に平石コーチが空気になっているのは気にはなるところです。

日本ハムはもっと酷く、開幕前に最下位予想しましたがその予想を裏切らないBクラス野球を全面的に晒し出しています。ほぼフルメンバーいるはずなのに打てない守れない投げれないで話にならなくなっています。この恩恵をもろに受けて、今井投手が5回7四死球無失点、最終的に17出塁許して1失点で負け試合が引き分けになったりしました。

オリックスはその中で昨年よりは強さを感じます。打力軽視だったのを中嶋監督になってから打てなければスタメン起用しないという方針で、若月選手や大城選手はベンチ要員になりました。先発も山本由伸投手、宮城投手が無双する勢いで、そこに山岡投手、田嶋投手、山﨑投手がいる形です。その代わりに山本由伸投手の敵はオリックス打線であることは今年も同じで、打力と将来性を重視しすぎて内野の守備力が極端に低くなっています。特に紅林選手は守備範囲が狭ければエラーも連発して中継プレーの判断もまともに出来ないなど、3割打っても到底許されないレベルの内野守備となっています。

ここまで調子の良い楽天、二流投手は滅多打ちにするロッテと戦っていないというカードの巡り合わせは大きくなっています。

そして自軍戦力を見ると、緊急昇格した選手が離脱した選手の穴埋めに成功しています。筆頭は呉選手、4試合で打率462、2本塁打9打点と山川選手以上に打っています。あまりの活躍ぶりに、9打点は安田選手に次いで2位タイという異常な速さで打点を稼いでいます。

外崎選手の穴も山野辺選手が埋めています。守備は不安ですが打撃は好調で持ち前のパンチ力を発揮しています。この2人は元からあまり調子が良くない中での離脱もあって、ソフトバンク3連戦だけ見たら穴を埋めすぎて貯金が出来ているほどです。

さらにブランドン選手の穴は渡部選手が長打力を、佐藤龍世選手が守備をカバーしています。若林選手も盗塁を荒稼ぎして既に4盗塁はリーグトップになりました。あとは栗山選手のレフトを誰が埋めるかという形になっています。

このように、空いた穴を競い合いでしっかり埋める事が出来ているのがここまでの強みになっています。当然この競い合いでの穴埋めがずっと続くわけではないので、どこかしらで選手が戻ってくるか、あるいはそのままレギュラー確定になるかが必要になってきます。

投手陣を見るとチーム防御率2.50はオリックスに次いで2位です。特筆すべき点は、先発が4失点以上した試合がないということです。QS自体は高橋光成投手が2試合、平井投手が1試合だけですが、それ以外で悪くても3失点で抑えているということが大きいです。大炎上していないだけあって、試合展開を最後まで明け渡すことなく試合が出来ています。

さらにリリーフも昨年同様に駒数が揃い始めています。平良投手は問題なし、増田投手は開幕早々に増田劇場ですが失点はしていません。ここにソフトバンク戦で来日初セーブを記録したギャレット投手、良くも悪くも空気の読めない投球に球威が加わった佐野投手、ストレートの球威とツーシームが加わって伊藤投手とこれまた森脇投手と小川投手の穴を埋める投手が出てきました。中継ぎで大炎上したのが井上投手だけなので、中継ぎ全体としてもしっかり投げれていることは大きいです。豊田コーチには今年も頑張ってもらいましょう。

その中で明日からの楽天3連戦がある意味対戦カード一巡目の山場になるでしょう。松本航投手、今井投手、上間投手という高橋光成投手のいない裏ローテでどれだけ試合を作れるか、打線は調子の良い岸投手を打てるか、不倫則本投手に制裁を与えることが出来るか、ソフトバンク3連勝は相手が不調だったこともありますが、それでもソフトバンクに3連勝したことは自信を持って、明日からの3連戦は悪くても勝ち越しはしたいところです。

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