ライオンズファンの野球観戦日記

主に西武ライオンズの試合の感想を中心に書いていきます!宜しくお願いします!

前半戦振り返りその2 —なぜ首位をキープ出来たのか—

これまで私は、基本的にチームの問題点をかなり指摘しながら改善してほしい趣旨を中心とした記事を書いていきました。実際にチームや首脳陣にはまだまだ問題点が山積みになっています。


しかし、前半戦終了時点では首位にいます。思い返してみれば、西武が首位に立ってから同率で並ばれたことはありましたが、一度も首位を明け渡したことはありませんでした。前半戦の首位なんかただの通過点に過ぎませんが、これは凄いことであるのは事実です。



そんな訳で、今日は西武の長所を中心に見ていき、なぜ前半戦首位を守り続けることが出来たかを考えていきたいと思います。



①山賊打線

これはもう皆さんお分かりのはずなので飛ばしますね。打線の活躍なくして西武の快進撃なしということです。


②4月の貯金

山賊打線の大活躍だった3,4月ですが、ここで大きく貯金出来たことがかなり効いています。


3,4月 19勝5敗 +14

5月 10勝14敗 −4

6月 11勝11敗1分 ±0

7月 6勝1敗 +5


1ヶ月で貯金14は異常です。5月に落ち込みましたが、6月は何とか踏ん張り、7月は持ち直し始めた形になっています。



③実は安定している先発投手陣

防御率はリーグ最下位ですが、これは中継ぎ投手陣が一番足を引っ張っています。先発投手陣の成績を見て見ましょう。(データに関しては、データで楽しむプロ野球さんから拝借致しました。)

まずチームのQS率ですが、53.85%とリーグ3位の成績です。ちなみにトップはオリックスの60%、4位以下は50%を下回っています。2試合に1回は先発投手が6回以上投げて3失点以内にまとめているということになります。

次に、主力先発投手の成績を見てみましょう。


菊池雄星:8勝1敗 防御率2.89 QS率66.67%

多和田:9勝3敗 防御率3.77 QS率57.14%

榎田:7勝2敗 防御率3.03 QS率63.64%

十亀:5勝6敗 防御率3.29 QS率57.14%

カスティーヨ(先発時):5勝4敗 防御率4.21 QS率50.00%


カスティーヨ投手除く4人は防御率3点台以下に抑え、QS率もチーム平均を上回っています。

菊池雄星投手は昨年と比べ物足りない部分もありますが、後半戦に挽回を期待したいと思います。

多和田投手はチームトップの9勝と勝ち頭になっています。若干不安定な面もありますが、貯金6なので十分合格点です。たかが1年活躍しただけでのうのうとFAしていった野上の穴なんか余裕で埋めてくれています。

個人的に前半戦MVPをあげたいと思っている榎田投手。前半戦で7勝するなんて誰が予想出来ましたか?菊池雄星投手が離脱した間も先発左腕としてチームを牽引してくれました。負けもわずか2敗です。文句の付けようのない成績です。

十亀投手もなかなか勝ちが伸びませんが、コンスタントに投げ続けています。内容的には7勝しててもおかしくないです。この投球を続けてくれれば二桁勝利も見えてくると思います。

カスティーヨ投手ですが、若干の脆さはあるものの先発で5勝をあげています。交流戦終了時点で5勝です。また次の部分でも書きますが、カスティーヨ投手は先発で活躍出来る投手です。

先発投手ですが、このままいくと二桁勝利カルテットが結成される可能性もあります。そのためにも、中継ぎ投手陣の復活が鍵を握ります。




③勝ちが見込めるようになったソフトバンク戦

昨年と今年の5球団の成績を比べてみましょう。


日本ハム 17年:17勝8敗 18年:5勝6敗

ソフトバンク 17年:9勝16敗 18年:5勝4敗

ロッテ 17年:16勝8敗1分 18年:6勝4敗

オリックス 17年:11勝14敗 18年:9勝6敗1分

楽天 17年:10勝7敗1分 18年11勝3敗


昨年まで惨敗だったソフトバンク戦を今年は勝ち越しています。(その代わり日本ハムは負け越していますが)ソフトバンク戦だけ詳しく見てみます。


十亀:2勝2敗 防御率3.12

カスティーヨ:2勝1敗 防御率3.97


あとはウルフ投手が1試合だけ登板してKOされています。ソフトバンクアレルギーのある菊池雄星投手が計算出来ない中で、どう攻略するかが課題でした。ウルフ投手が軸になるかと思いましたが、結果的には十亀投手とカスティーヨ投手が柱になって攻略していきました。

カスティーヨ投手をクローザーに回す=ソフトバンク戦で計算出来る先発投手を一枚欠く、ということになります。首脳陣は全く気づいていないと思いますが、この点から見てもカスティーヨ投手は先発のほうが適任だと言えます。




④各球団の問題点

私は散々西武の問題点を言ってきましたが、これは西武に限らず12球団全てどこかしらに問題は抱えています。


日本ハムですが、マルティネス、上沢、高梨投手に続く先発投手の柱がまだ完全に確立されていません。打撃も長打力、走力はあるものの打率が伴っていないために、西武ほどの得点力はありません。セカンドも固定が出来ていません。それでも投手力は高いため、西武と首位を争っています。


ソフトバンクですが、怪我人に加えて不調選手の多さがかなり影響に出ています。本来期待されていた武田、東浜、バンデンハーク投手が結果を残せずに、全盛期を過ぎた攝津投手らに頼らなければいけない状態です。打線も松田、内川、デスパイネ選手の不調や今宮選手の離脱により、柳田選手の孤軍奮闘でやりくりしている状態です。それでも常勝軍団の意地か、何とかAクラス、首位の背中を見える位置を守っています。


オリックスですが、絶対的エースとなったアルバース投手を軸に、中継ぎ投手陣も増井、山本、吉田投手ら強固な投手陣がある一方、打線は吉田正尚選手の孤軍奮闘状態です。マレーロ、ロメロ、T-岡田選手ら長打力はあるも低打率な選手が占めています。確実性に欠けている状態です。


ロッテですが、ボルシンガー、石川歩投手の2本柱がありますが、それ以外の投手が不安定です。打線も走力で得点を稼いでいますが、圧倒的に長打力不足です。


楽天は梨田政権の借金返済に追われている状態です。



他球団と比べてみると、西武は打撃に関する欠点がほとんどありません。あるとしても、8,9番の低打率問題だけです。問題を抱えているのは西武だけではなく、どの球団もシーズンを戦い抜くためのやりくりに苦悩しています。




⑤辻監督は有能な人物

首脳陣にもかなり色々と言ってきましたが、私は辻監督は有能な人物であることは忘れていません。

源田選手の新人フルイニング出場記録や外崎選手の走攻守の覚醒は辻監督でなければなし得なかったことです。田辺政権がやらかした3年連続Bクラスという醜態を1年でAクラスに返り咲き、そして今年は前半戦を首位で終えました。選手の固定起用やコーチ陣の役職に口出ししなかったりフロントの圧に反論しなかったり(それが辻監督の人柄の良さでもありますが)と変えてほしい部分もありますが、フロントからの限られた支援の中で、チーム作りや選手との距離感の絶妙さは完璧だと思います。間違えなく辻監督は有能な人物です。





長くなりましたが、長所は伸ばしていき短所は改善してほしいと思います。私はまだ半信半疑ではありますが、今年のリーグ優勝は可能性はあります。来年は主力選手の流出の危険があるので、リーグ優勝の目標は変えずに後半戦も頑張ってほしいと思います。




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